〔広報〕【特報】重要文化財の指定が答申されました。

名古屋大学附属図書館が所蔵する「高木家文書」が、3月18日の国の文化審議会 (会長:佐藤信)において、「交代寄合西高木家関係資料」の名称で重要文化財に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申されました。

名古屋大学附属図書館が所蔵する「高木家文書」が、3月18日の国の文化審議会 (会長:佐藤信)において、「交代寄合西高木家関係資料」の名称で重要文化財に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申されました。
答申通りに指定されれば、「高木家文書」が名古屋大学として初の重要文化財となります。

今回の答申で、「高木家文書」を守っていくことが名古屋大学にとってより大きな使命となりました。スタッフ一同、このことを喜ぶとともに、保存・公開に向けてこれからもさらに邁進していく所存です。

また、「高木家文書」を後世に残すという使命にご賛同いただき、多大なご支援をくださいました皆様に、この場を借りて改めて御礼申し上げます。

今後とも、「高木家文書」と名古屋大学を御見守りいただけますと幸いです。

■交代寄合西高木家関係資料(答申における解説)
西高木家は江戸時代には交通の要衝である美濃国時・多良両郷(現大垣市)に所領をもち、多良郷宮村に陣屋を構えた旗本であった。交代寄合という格式を持ち、美濃衆とも呼ばれ、知行地に在住して参勤交代した。江戸時代を通じ一貫して所領支配を行うとともに、江戸時代前期から幕末まで木曽三川流域の治水を美濃郡代とともに担った事績は特筆される。本件は、同家伝来の質量ともに豊富な文書・記録類と典籍類であり、今回は目録作成が完了した32,756点を指定対象とする。同家の所領支配や家臣団、幕府への公役等に関する資料はその職務と支配の実態をよく示し、治水に関する資料は洪水が多発した木曽三川流域における治水・利水の営みを具体的に明らかにして河川行政研究上に注目されるなど、本資料群は同時代の政治史、社会経済史、治水・災害史、土木技術史さらには古文書学等の研究上に高い学術価値を有する。(江戸時代~明治時代)

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